バッハの教会カンタータ>
バッハの4声コラール
→教会カンタータとコラール
→コラールの歌詞とメロディ
このページは、バッハの4声コラールについて、種々の楽譜の内容を中心に調べたものです。 いわばコラールについて考えるための枠のようなものですが、さらに個々のコラールの情報についても充実させたいと思っています。
バッハの4声コラールについて
エマヌエルの印刷譜とディーテルの手稿譜 |
旧バッハ全集とBWV
その後の4声コラール集の出版
ブライトコプフ版の番号変更 |
ブライトコプフ版あれこれ
その他の出版楽譜
エルク(スメント)版 |
389 Choralgesange(ブライトコプフ) |
EMB版 |
Carusのバッハコラール集 |
バッハのコラールを歌う──名曲50選
コラ−ル一覧対照表
BWV順 sorted by BWV number |
ブライトコプフ版順 sorted by Breitkopf number |
タイトル順 sorted by title |
メロディ名順 sorted by melody
コラ−ル一覧対照表(エクセル表) 4 part chorales list (Excell Worksheet)
参考になるサイト
MIDIでコラールを聴く |
さらに深く調べる
バッハの4声コラールは、カンタータや受難曲の中にふくまれるもの以外に、 独立の作品として伝えられたものが数多くあります。 そのうち、BWV 250〜252の3つの婚礼用コラールのみは自筆パート譜で伝えられていますが、 BWV 253〜438の4声コラールは、バッハの弟子キルンベルガーと次男カール・フィリップ・エマヌエルの編纂によって、 1784〜1787年にライプツィヒのブライトコプフから出版された4巻の印刷譜(左図)が基本資料となっています。 このブライトコプフ版は、コラールの題名だけを記して、歌詞を省略した鍵盤用の2段譜です。
─それ以前にベルリンのビルンシュティールが、おおむね同じ内容のものを2巻まで出版しているのですが、 煩雑になるので詳細は略します。(下図)─
全4巻の内容は、第1巻1-96番、第2巻97-194番、第3巻195-283番、第4巻283-370番で、
1年に1巻ずつ発行されました。第3巻と第4巻とで283番が重複しているので、曲数は371曲です。
この印刷譜の元になったのはエマヌエルが収集し書き写した手稿譜ですが、それはすでに失われています。
ただし、第3巻と第4巻の相当部分は、バッハの弟子ディーテルが作成した手稿譜から直接とられたものらしく、
その手稿譜は現存します(新バッハ全集III/2.1所収)。
ディーテルの手稿譜は1735年頃に作成されたもので、4段譜で149曲が写されていますが、歌詞は記されていません。
その重要性は最近までよく認識されていなかったらしく、1991年に新バッハ全集III/2.1に収録された時点では、
そのうち4曲にまだBWV番号がついていませんでした。(現在のBWV 1122-1125)。
また、この曲集の第95番"Auf, auf, mein Herz, mit Freuden"は、新バッハ全集では"BWV 441*"(*は異稿を示す)とされていますが、
BWV 441(シェメッリ歌曲集)とはリズムも違い、明らかに別の作品です。
後述のCarusのスコアでは"BWV deest"とされています。
("deest"って時々見ますが、辞書にも載っていません。聞くは一時の恥で調べてみますと→
BWV Numbering System Part 3 |
アパラトゥスの略号)
エマヌエルの371曲とディーテルの149曲を比較してみると、 共通の曲は第1巻32曲、第2巻18曲、第3巻37曲、第4巻39曲で、 それほど顕著な差はないように見えます。 ところが、番号順の比較表を作成してみると、第1巻と第2巻では共通の曲が分散しており、 お互いの番号にも関連がないのに対して、 第3巻では248-280番の33曲のうち32曲が共通、第4巻では349-370番の22曲中19曲が共通と一部に集中しています。 しかも、共通するディーテルの曲番号は1番からおおむね昇順に並んでいることが分かります。 このことから、エマヌエルがディーテルのコレクションを順番に眺めながら、 自分のコレクションに欠けている曲を補っていった様子を想像することは十分可能なことでしょう。
さて、371曲のうちわけですが、旧バッハ全集第39巻の序文によると、重複を除いた実際の曲数は348曲、
うち163曲は旧バッハ全集第38巻までに(カンタータ等の一部として)すでに収録されている。
ということで、残りの185曲が、旧バッハ全集第39巻に、4声コラール1番〜185番として、題名のアルファベット順で収録されています。
これが後に、BWV 253〜438とされます。なお、253〜438では186曲となりますが、これはBWV 279として、
旧バッハ全集の4声コラール集には含まれない曲(BWV 158/4と同じ)があてられたからです。
つまり、旧バッハ全集の4声コラール1番〜26番がBWV 253〜278に、27番〜185番がBWV 280〜438に相当することになります。
ただし、BWV 416は、ヨハネ受難曲第1,2版の第5曲コラールと同じ、BWV 398は伝承不完全のカンタータBWV 197aの第7曲コラールと同じです。
また、BWV 253とBWV 414は題名と調性は違いますが同じ編曲です。
これらのコラールが何に由来するものか明らかではありませんが、少なくともその一部は、失われたカンタータや受難曲の名残と考えて良いのでしょう。ディーテルやエマヌエルの時代には、まだそれらの楽譜が存在して、書き写すことができたわけです。
なお、旧バッハ全集では歌詞を含んだ4段譜として印刷されていますが、歌詞は題名からの推定で加えられたものです。
当サイトには、旧バッハ全集の当該ページを収録しています。(ダウンロード→旧バッハ全集4声コラール集)
また、旧バッハ全集に準拠したスコアが次の場所にPDFファイルとして公開されています。旧バッハ全集は一般的なト音記号を使っていないので、実際に歌うにはこの方が使いやすいでしょう。
→Center for Computer Assisted Research in the Humanities>
MuseData printed scores>
Score for J.S. Bach, Chorales>
PDF
(この譜面自体はパブリックドメインではないので、勝手に自サイトに取り込むことはできません)。
エマヌエルの4巻本は、その後数度の改訂を経て、現在もブライトコプフから"371 vierstimmige Chorale"として出版されています。
最新版は1990年、クラウス・シューベルトの校訂によるものです。
ところで、ブライトコプフ版の初版では、第3巻と第4巻で283番が重複していました。
1831年に出版されたC.F.ベッカーの序文による「第3版」と呼ばれる改訂版ではこの重複が改められ、
1番から371番までとなりました。(C.F.ベッカーは旧バッハ全集第3巻の校訂者)。
この番号はその後の改訂版にも受け継がれたので、一般的に「ブライトコプフ版第何番」と言う場合は
初版の番号ではなく、「第3版」以降の版の番号を指すことが多いようです。
しかし、新バッハ全集では、初版の4巻の印刷譜を基本資料として、 その他の残存する手稿譜などを参照した校訂版を収録しています。 当然、番号も初版のものを採用し、第4巻最初の重複番号は"283bis"として区別しています。 その他「バッハ作品目録(BWV)」、オックスフォード・コンポーザーズ・コンパニオン巻末の4声コラール表、 旧バッハ全集スコア左肩の番号(右図)等、すべて初版の番号を使用しています。 いわば、公式ガイド的な書籍においては、ほぼ例外なく初版の番号が使用されているわけです。
このように、同じ「ブライトコプフ番号」と言っても、実際には2種類の番号が流通しています。
両者の番号の違いは、単に283番以降のずれだけでないので、注意を要します。(詳細は「コラール一覧対照表」を参照)
このサイトで、単にブライトコプフ番号と言う場合は、エマヌエルの編纂した最初の版の番号を指しています。
19世紀以後ブライトコプフ社から出版されている「371のコラール」の番号のことではありません。
なお、このあたりまでの詳しい事情についてはBach Cantatas Websiteの次のページが参考になります。
→The History of the Breitkopf Collection of J. S. Bach’s Four-Part Chorales
なお、ブライトコプフ版と言えば、 つい最近まで、"371 vierstimmige Chorale E. B. 10"という1878年発行の古い楽譜が書店に並んでいました。 これはすでに絶版になっていますが、おそらくそれをスキャナで取り込んだものが CD Sheet Musicから"Works for Keyboard and Four-Part Chorales"として売られています。 この楽譜はすでにパブリックドメインですので、参考までに、 同じ内容のPDFファイルを当サイトに収録しておきました。(ダウンロード→371 vierstimmige Choräle)
また、この流れをくむ楽譜は現在も多くの出版社から出ています。 一例として、アメリカのSchirmerから出ている楽譜を紹介しておきます(1941年発行)。 この楽譜はアメリカの作曲家リーメンシュナイダー(Albert Riemenschneider, 1878-1950)の校訂によるもので、 C.F.ベッカーの版に従って371のコラールと69のコラール旋律(シェメッリ歌曲集)を載せています。 これと、先ほどあげたブライトコプフ1878年版を比べると、一見よく似ていますが、 単なるリプリントではなく独自の校訂を加えていることが分かります。(両者の比較は別ページで→E.B.10とSchirmer版の比較)。 また、この版には4声コラールの出版の歴史について詳しい説明があり参考になりました。→リーメンシュナイダー版序文の一部
19世紀半ばに、ルートヴィヒ・クリスチャン・エルク(1807-1883)が
"Mehrstimmige Choralgesange und geistliche Arien"(多声コラールと宗教的歌曲)という2巻本を
ペータースから出版しています。
これは1930年にフリードリヒ・スメント(数象徴論や新バッハ全集ミサ曲ロ短調の校訂で有名or悪名な人)
によって改訂され、現在も出版されています。
この版の特徴は、省略されていたコラールの歌詞を補った点です。
その曲が既知のカンタータや受難曲に含まれている場合は、歌詞を補うのは特に困難ではありません。
問題は由来の分からない曲の場合です。
もともと、、ブライトコプフ版には曲の題名が記されているので、歌詞が記されていなくてもすぐに歌詞は補えるように思えます。
ところが、バッハの和声付けは、歌詞の内容に密着したもので、同じコラールでも何番を歌うかによって
大きく異なった表情づけがなされているのは良く経験することです。
エルク版は、当時としては、できる限りその点を考慮に入れて歌詞を補ったものとして評価されています。
(旧バッハ全集でも歌詞が補われていますが、多くは機械的にその題名のコラールの1番の歌詞を補っただけです。)
なお、曲順は題名のアルファベット順なので、実用性も高まりました。
収録曲は現在のスメント版では317曲で、BWV 253以降の、もともとの歌詞が不明な曲はかなり省略されています。
20世紀に入って、ブライトコプフから"389 Choralgesange"(ベルンハルト・フリードリヒ・リヒター, 1912?)が出版されました。
数の違いで分かるように、エマヌエルの版に含まれていなかった曲も集めています。配列は題名のアルファベット順で、歌詞も示されています。
しかし、歌詞はおおむね旧バッハ全集に準拠したもので、エルク版のような試みは行っていません。
縦長の版型で、合唱用としては使いやすそうなものです。
実際に、Brilliant Classics からニコル・マット指揮、ノルディック室内合唱団の演奏で、
4声コラール集CD7枚が出ていますが、この楽譜を使用しています。
しかし、やはり古い出版なので、ところどころ印刷が薄れたり(4が1に見えたりする)
もちろんBWV番号は示していなかったりと、使いにくい点はあります。また、偽作も数曲含んでいます。
1982年と1988年に、Editio Musica Budapestから出版された2種類の楽譜があります。
オルガン用の横長のもの(Z. 12. 136)は、曲の由来から歌詞が明らかな場合のみ歌詞を掲載しています。
一方、スタディスコア(Z. 40 101)は4段譜ですべてに歌詞がついています。
いずれも題名のアルファベット順に配列されています。
曲数は1曲ずつ出入りがあってどちらも388曲ですが、偽作を含んでいないので、
実際には"389 Choralgesange"より多くのバッハ・コラールを含んでいます。
また、オルガン用の方は、オルガンコラール数曲が付録としてついています。
全体に使いやすいものですが、同じ出版社で同じ曲数なのに、番号が微妙に異なると言う点は残念です。
バッハ死後250年、いわゆるBACH2000に向けて、シュトゥットゥガルトのCarusから興味深い楽譜が出版されました。 バッハのコラールの中で、ドイツの各種讃美歌に取り入れられたもの、 または原曲が同じものを集めたもので、90曲近くが収録されています。 あくまでも実際に歌うことが目的で、音域が片寄っているものは移調され、 歌詞もほとんど全ての節が載せられています。
最後に、これはコラールの楽譜ではなく解説書ですが、 昨年クリスマスに刊行された、「バッハのコラールを歌う──名曲50選」は、 宣伝文句通り「バッハ・コラールの世界の深さと広さを味わう」点で、大変有益な本です。 一つ一つのコラールの由来が詳しく解説され、それを通して「コラールとは何か」が自然に理解できるようになっています。 さらに、バッハの編曲の楽譜に日本語の歌詞がつき、実際に歌ってみることができます。 今井奈緒子さんの演奏によるオルガン伴奏のCDまでついています。 この本に啓発されることがなければ、ここに書いたようなことを調べようと思い立つことはなかったでしょう。
エマヌエルの4声コラール集以外にも、上記のように4声コラール曲を集めた楽譜がいろいろ出版されています。
ある編曲がどの楽譜のどのページにあるのか?逆にこの楽譜のこの曲のBWV番号は?
このコラールの編曲はいくつあるのか?
このようなことを手軽に一覧してみたいと思い、この表を作りました。
一応、BWV番号順、ブライトコプフ版(原典)の番号順、タイトル=(詩の)題名のアルファベット順、 そしてメロディの題名アルファベット順と、4つの表を作ってみました。 項目がかなり多いので、すべての項目を表示すると、たいていの画面からははみ出してしまいます。 そこで、BWV番号順以外の表は、一部の項目だけを表示するようにしました。 項目の選択が適切だったかどうか、今後実際に使いながら改善していきたいと思います。
→BWV順 sorted by BWV number
→ブライトコプフ版順 sorted by Breitkopf number
→タイトル順 sorted by title
→メロディ名順 sorted by melody
なお、PC上でエクセルを使っておられる方は、上記一覧表の元になったエクセルの表をそのまま使う方が便利です。
任意の項目でソートしたり、特定の条件で抽出したりが簡単にできます。
エクセルがインストールされていれば、普通のページと同様に、クリックでそのまま開きます。
(エクセルは別ウィンドウで開きます。)
また、右クリックで「対象をファイルに保存」を選択すれば、表をPCにダウンロードすることができます。
→コラ−ル一覧対照表(エクセルワークシート)
コラールのメロディ・題名・歌詞の関係はかなりややこしいので、少しおさらいしておきます。 (知識のある方は読み飛ばしてくださるか、または誤りを指摘いただければ幸いです)。
まず、コラールのタイトル・題名は、歌われる詩の題名、普通はその詩の第1節の1行目がそれにあたります。 コラールでは、同じ詩がいくつかのメロディで歌われたり、逆に同じメロディで別の詩が歌われることもあります。 コラールで本来重要なのは歌われる詩なので、違うメロディで歌われてもコラールの題名は同じです。 (シューベルト作曲でもウェルナー作曲でも「野ばら」は「野ばら」であるのと同じ)。逆に、同じメロディでも別の詩が歌われるならば、 それは別のコラールと言うことになるわけです。
たとえばマタイ受難曲では有名な「血潮したたる」(O Haupt voll Blut und Wunden )が何度も歌われます。
ところが、第44曲は同じメロディですが、別の詩の(「汝の道をゆだねよ」Befiehl du deine Wege)が歌われます。
この場合、メロディは同じでも詩は違いますから、別のコラールということになります。
もっとも、マタイ受難曲では何度もこのメロディが出てきますが、歌詞はその度に違います。
それは「血潮したたる」(O Haupt voll Blut und Wunden )の1節2節5節6節9節と、その都度歌われる節が違うためで、
コラールの題名としては、すべて第1節の「血潮したたる」となるわけです。
一番ややこしいのがメロディの題名です。上で「血潮したたる」と「汝の道をゆだねよ」が同じメロディで歌われていると書きましたが、 そのメロディ名は"O Haupt voll Blut und Wunden"としても知られ、"Befiehl du deine Wege"としても知られています。 ところが、このメロディには「われ心より焦がれ望む」(Herzlich tut mich verlangen)という題名もあって、 コラールメロディの題名としてはそれが最も本来のもののようです。 つまり、本来「われ心より焦がれ望む」というコラールがあり、その替え歌として「血潮したたる」や「汝の道をゆだねよ」が歌われるようになったわけです。 そこで、一覧表のメロディの項目では"Herzlich tut mich verlangen"を本来のものとして、このメロディで歌われる曲が一覧できるようになっています。
さらにややこしいことに、「汝の道をゆだねよ」(Befiehl du deine Wege)には別のメロディがあって、 そちらのメロディ名も"Befiehl du deine Wege"として知られます。(現在のドイツの讃美歌ではそちらのメロディで歌われています)。 この他にも、メロディの題名は同じでも数種のメロディが存在する場合があります。そのような場合は「メロディ名(1.)(2.)(3.)」 のように示されています。
ところで、エマヌエルがこれらのコラール編曲につけたタイトルを見ると、歌われる詩が「血潮したたる」(O Haupt voll Blut und Wunden )であろうと、 「汝の道をゆだねよ」(Befiehl du deine Wege)であろうと、お構いなしに"O Haupt voll Blut und Wunden"となっています。 この場合、エマヌエルはメロディ名としての"O Haupt voll Blut und Wunden"を曲のタイトルとして使用しているわけです。 逆に言えば、エマヌエルが「血潮したたる」(O Haupt voll Blut und Wunden )というタイトルをつけていても、 その編曲が本来その詩を歌詞としていたとは限りません。まして、その詩の何節が歌われたのか、確実なことは何も言えません。
カンタータや受難曲などの原曲が分かっている場合には問題がありませんが、BWV 253-438のほとんどは原曲が分かりません。 エマヌエルのつけたタイトルがコラールの題名を示すとは限らないので、本来の歌詞は分からないと言うことになります。 しかし、それではこれらのコラール編曲を歌うことができないので、歌詞を補う試みがいろいろとなされてきました。
一般的な方法は、エマヌエルのつけたタイトルをコラールの題名と見なして、その詩の第1節を歌うというものです。
上にあげた楽譜の中では、旧バッハ全集、389 Choralgesange(ブライトコプフ)、EMB版スタディスコアの3種類が、この方式で歌詞を補っています。
エルク(スメント)版だけは、エマヌエルの付けたタイトルから機械的に歌詞を補うのでなく、編曲の内容を検討して、実際に使われた歌詞を推定しています。 結果として、第1節以外の歌詞が示されたり、場合によってはエマヌエルの示したタイトルとは別のコラールの歌詞が示されている場合があります。 一覧表の"First line"の欄に、[ ]でかこんでしめしてあるのは、エルク(スメント)版で推定された歌詞です。
なお、いくつかのカンタータにおいても、コラールの歌詞が明らかでない場合があります。 この場合は、新バッハ全集に推定歌詞が載せられていますので、それによる一行目をイタリック体で示すことにしました。 イタリック体で推定歌詞を示すのは、この場合に限らず、新バッハ全集全体の方式のようです。
371のコラールのほぼすべてを音として聴くことができます。曲はBWV順に並べてあります。
また、コラールの番号はベッカー以降の版の番号です。(なお、BWV 339 = Becker 144,339となっているのは間違いで、英語ページの方にある144,318が正しい。)
MIDIデータですが、なかなか情緒のある「名演」です。
Cantatas BWV 1-197 | Other Vocal Works BWV 225-248 | Chorales BWV 250-438
Bach Cantatas Websiteに含まれている、4声コラール全曲のMIDIファイルです。
上掲「バッハのコラールを歌う」の著者のホームページ。豊富な資料と考察が(かなり難しいですが)参考になります。
またA.バッハのページにも、
バッハ当時のコラールについて参考になる資料が載せられています。また、上記「バッハのコラールを歌う──名曲50選」の
訂正なども掲載されていくようです。
バッハのコラールについてもっと深く知りたい人には必見のサイトです。
と言う私も、あまりにデータが膨大すぎて、まだごく一部を見ただけに過ぎません。
上記のリンクはごく一部で、他にも作曲家や詩人のレファレンス、録音や文献の紹介、コラールについての討議、等々、
めまいを起こしそうなほど多岐にわたっています。これらコンテンツ全てのインデックスは
Chorale Textsの初めの方にまとめられています。
同様に、以下のページも非常に参考になります。
なお、下記の"Breitkopf Number"は初版のブライトコプフ番号です。
Chorale Melodies used in Bach's Vocal Works 371 Four-Part Chorales Sorted by Breitkopf Number
The History of the Breitkopf Collection of J. S. Bach's Four-Part Chorales